管理人の40年

管理人は大学卒業後に木造住宅の業界に入りました。すでに40年近くが経っています。

 

設計や積算や営業支援などを経験してきましたが、一番面白かったのは伏図を考えているときでした。

 

当時から感じていたことなどを、ここでちょっと振り返ってみます。

 

 

 

管理人は長く住宅が専門の建設会社に勤務していました。

 

会社の規模は地方のビルダーとしては大きなほうでした。

 

その会社は、和風を売り物にし、自由な間取りがOKな会社でした。平面図の決定が営業マンの手で決められ、その平面図のまま図面の製作が進められ、耐震の筋交い計算が最後であったのを覚えています。

 

まだ、新耐震の前(昭和56年以前)だったと思います。

 

社員も若く活気もありました。社長は大工上がりのいかにも棟梁という人でした。

 

当時はまだPCはもちろん、CADさえもなくすべてが手作業の時代でした。

 

当時の仕事の流れは、平面図のスケッチを営業または営業支援の担当者が平面図を書いていました。

 

当然、伏図・筋交いの配置はその時点では解りません。設計図の仕事は社内でベルトコンベアのごとく流れていきました。

 

実施図面の段階でも、伏図や筋交い計算は最後の仕事でした。

 

壁量計算をして筋交いの配置の時、筋交いを入れる壁がないとか配置に不具合があるなど問題だが多かったことを覚えています。

 

当時、在籍していた会社は、分業化が進み、プランを作るのは営業又はスケッチ担当者、そのプランで施主様と打ち合わせ平面図・立面図を描く設計者と筋交い計算や確認申請図書を作る設計者、伏図を書いたり木拾いをするのは系列会社、積算は現場監督が各職方や建材屋に任せるなど、一貫しての担当者がいないような状態でした。

 

当時の私は、まだ何の疑問もなく(まだ疑問が持てるような技術もなく)過ごしていました。

 

その後、ある展示場建設で太鼓張りを2階床に使った事があり、床がしなったり、揺れやすかったことを記憶しています。
この時に伏図(梁の架け方や材料の検討)が建物にかなり影響を与える事があるのを身をもって感じました。

 

この辺りから、平面図・伏図・壁量計算による筋交いの配置などは、並行して進めるか、平面図を考えスケッチした段階で伏図・筋交い配置も考えて、自分が満足するまではこの作業を繰り返すのが本当の姿だと思いました。

 

その後別会社に移り、設計事務所が設計した物件を積算しているとき、伏図がかけていない設計者はたくさんいることに気が付きました。伏図が描けていないので、矩計図の寸法も検討の余地があるのです。

 

最初の会社では、伏図が自由に書ける人がたくさんいましたので、書けない人がたくさんいることにも驚きました。
(注 書けるが、継手仕口の位置などまで考えている人はいませんでした。)

 

今の現状はどうでしょうか。
構造体の加工はプレカット工場が間に入り、伏図の部分はますます「ブラックボックス化」しているように思われます。

 

分業が進み、それぞれの問題点が分かりにくくなっているように思います。

 

 

 

繰り返しになりますが、平面図をスケッチした時点で、伏図・継手仕口位置、筋交いの配置なども検討しなければなりません。

 

最近は、筋交い金物やアンカーボルト配置など以前に比べると手間がかかります。しかし現場に流れてからでは手直しが利かない場合があります。

 

図面上で徹底的に検討して行くべきと、管理人は思います。